オイルシールクリーナ
オイルシールの異物を除去し、摺動性の悪化を防ぐ
■双方向イオンエアブローで凹部も強力除塵
■ロボット採用で複数同時処理
■除去した異物を即回収
■簡単メンテナンス
■コンパクトボディで卓上に設置可能
特徴詳細
濃密イオンエアで強力除塵
濃密イオンを含むエアブローにより、オイルシールと異物の静電気を強力に除去しながら異物を効果的に除去します。
双方向イオンエアブローで凹部も強力除塵
オイルシールの双方向からイオンエアブローを吹き付けます。オイルシールのあらゆる表面に付着した異物を取り除きます。
ロボット採用で複数同時処理
除塵作業はロボットが行うため、複数のオイルシールを自動的にクリーニングすることができます。
除去した異物を即回収
オイルシールから取り除いた異物は、環境清浄化ユニット (クリーンデスクトップ トリンク) により直ちに回収されます。そのため、空間を浮遊して製品に再付着したり工場内を浮遊して環境を汚染することがありません。
簡単メンテナンス
搭載するイオナイザー(除電器)は、無漏電構造を有しており、長期間にわたって高い除電能力を維持します。
また、環境浄化ユニット (クリーンデスクトップ トリンク) は、HEPAフィルタが汚染しにくいように設計されているためフィルタ交換頻度を抑えて低コスト運用が可能です。必要時には前面から工具不要で簡単に交換することができます。
コンパクトボディで卓上に設置可能
コンパクトなユニットを作業机の上に置いて使用します。振動や騒音を発生しやすい風力エンジンを机の下に設置することで、省スペースで快適なクリーニング環境を実現します。
自動車のサスペンションやショックアブソーバー、各種産業機械の摺動部品には、スムーズな動きを実現するために潤滑油が用いられています。潤滑油がないと、部品同士が摩擦により摩耗しやすくなったり、高温になり変形して使用できなくなってしまうため、充填した油が漏れないように封止しなければなりません。
そのために用いられるのがオイルシールです。オイルシールは、一般的に金属リングとそれを覆うゴムによって構成されます。さらに、リングの内部にはコイルが入っており、ゴムを押し出すことでシール性能を確保します。機械部品によっては、油以外に、水・薬液・ガスなどを使用する場合もありますが、それぞれに対応したオイルシール用いることで摺動性能を確保します。
以上の様に、オイルシールは機械摺動部で潤滑油を封止するために用いられますが、その際に問題になるのがオイルシールに付着した異物です。オイルシールに異物が付着すると、シール性能が悪化しオイル漏れにつながってしまいます。そのため、オイルシールを製品に組み込む前に付着した異物を徹底的に除去しなければなりません。
ところが、ゴムの物性上、およびオイルシールの構造上、使用前に異物を完全に除去することは困難を極めます。ゴムは静電気を帯びやすいため、異物が静電気の力で強力に付着してしまうので単純なエアブローでは除去することができません。さらに、別用途のシール材としてよく用いられるOリングと異なり、オイルシールの窪みのある複雑な形状が、使用前の検査で異物を完璧に検出・除去することをさらに困難にしています。そのため、自動車で用いられるショックアブソーバーのように高い信頼性が要求される製品の製造現場では、オイルシールを組付けて完成品とした後にエイジング試験を実施し、そこで検査を通過できなかったものを不良品として排除しているというのが現状です。
TRINCは、このオイルシールに付着した異物を連続で自動クリーニング可能な新しいクリーニング装置を開発しました。それが「オイルシール クリーナ」です。製品に組付ける前の段階で静電気で付着した異物を強力に除去できるため、エイジング試験を伴わなくとも完成品の品質を確保することが可能になります。結果、大幅な工数削減と製造リードタイムの短縮が実現されます。