医療用複写機の組立工場で、ホコリ関連のクレームが「ゼロ」に

複合機メーカーの医療用複写機製造工場では、製品に僅かでもホコリ付着があると、顧客である病院からクレームが出るということで異物には細心の注意を払っていました。診断に用いる複写機であるため、ホコリが付着し印刷品質が劣化すると、病巣と誤認識するという重大なエラーを引き起こす可能性があるためユーザーも異物に対して神経を尖らせていたのです。どれだけ異物付着を防止しようと改善活動を進めても、製品を納めた病院からは、毎月５件ほどのクレームがどうしても避けられなかったということです。

従来の対策に限界を感じた本工場では、新たな異物付着防止策として、空間除電による空間防塵効果に活路を見出しました。まずは試験的に、1つの組み立てラインを全体にわたって空間トリンク（TAS-821 SFS）を設置しました。すると、そのラインではホコリが全く付かなくなり、ホコリ関連のクレームゼロを達成することができました。異物が付着しなくなったことに加えて、付着異物があったとしても今まで何回ブローしても取れなかったホコリが簡単に取れるようになり、作業が圧倒的に楽になったことで異物付着を根絶できたのです。

空間トリンクは空間防塵効果が得られるだけでなく、ESD対策にも大きな効果があるため、従来のリストストラップが不要になるという点で作業性の向上にもたいへん喜ばれていました。現在は、他ラインや他工場にも同様の対策を展開されています。