化学・素材
機能性フィルム保管時の異物付着が75%減少
エレクトロニクス用フィルム製造工場での事例
エレクトロニクス用フィルムの製造工場において、巻取り後のフィルム保管時の異物付着が問題となっていました。フィルムロールはクリーンルーム内のラック上に保管されているのですが、出し入れする際の人や資材の出入りにより異物持ち込みや発塵が多く異物付着を避けることができませんでした。静電気対策をしようとファン型の有風イオナイザー(有風除電器)を設置していましたが、有風イオナイザー(有風除電器)は異物を巻き上げ、クリーンルームの気流を乱すことから異物対策としては逆効果であり状況がさらに悪くなっている状態でした。 そこで、悪さを働いていた有風イオナイザーを取り外し、無風で空間全体を除電できる空間トリンクへの切り替えを決断しました。空間除電の空間防塵効果を利用して異物付着を防止するために、クリーンルーム内のフィルムロールラックの上に空間トリンク (TAS-811 SFS)を4セット設置しました。 |
その結果、有風イオナイザーを使用していた時にはフィルムロールを2時間放置すると異物が約20個以上付着していたのに対して、空間トリンクを使用することで2時間放置しても異物の付着は5個以内に抑えることが可能になりました。
異物付着が75%も激減したことにより、有風イオナイザーはクリーンルーム内で有害になっていたことが判明しました。追加で空間トリンクや他の異物対策機器を導入し、異物付着ゼロを目指して取り組んでおられます。