自動車
成形品保管時の異物付着が一目でわかるほど劇的に減少
自動車部品メーカーの内外装部品製造工場での事例
自動車内外装部品メーカーのバンパー・グリル生産工場では、塗装ブース前の検査・保管工程での異物対策のために空間トリンク (TAS-811 SFS)が活躍しています。成形品は成形後に空間トリンクの空間防塵効果が作用する保管スペースに一時的にまとめて保管され、その後に次工程の塗装ラインに移ります。 成形品は成形直後に強く静電気を帯びているので、周囲の浮遊異物を吸い寄せてしまいます。空間除電された空間に成形品をまとめて保管することで、この静電気を除去することが可能です。 |
静電気を測定すると、成形直後には15kVもの表面電位が観測されましたが、空間トリンクによる空間除電が機能した保管スペースに送られるとほぼ0Vまで除電され、それが永続的に保たれていました。
空間トリンクは製品と同時に周囲に浮遊する異物の静電気も中和し続けるために、常時成形品と異物の静電気をゼロに保つことができます。これにより、異物が付着するリスクを大幅に下げることが可能となるのです。実際に、空間トリンク設置された場所で保管した製品と、空間トリンクが設置されていない場所で保管した製品では、異物付着の程度が目で見て明らかに違うということです。
空間トリンクは、異物付着を抑える効果があるだけでなく、たとえ異物が付着したとしても静電気の力を弱め簡単に除去しやすくするという効果を有しています。環境によっては、異物が空間を浮遊し保管中の製品表面に乗ることがあるかもしれません。しかし、空間除電が作用した空間で付着した異物は、塗装前の除塵工程でいともたやすく取り除くことができます。
本工場では、続く塗装前工程において、空間トリンクの空間防塵効果が作用する環境で、ガントリンク、バキュームトリンクを使って異物除去をし、成形から塗装までの工程を通して万全の静電気・異物対策を導入し、異物不良を激減することに成功しています。