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クリーン環境の構築

4-2 エアシャワーとは


 
ホコリのない清浄環境であるクリーンルームに入室する前には準備が必要です。ホコリを室内に持ち込まないために、作業員や製品に付着したホコリを取らなければなりません。その役目を担うのがエアシャワーです。エアシャワーとは、クリーンルームに入る前に人体に付着したホコリを取り払う部屋のことです。エアシャワーは2重の扉となっており、外部の汚れた空気が入り込むのを防ぐため、入口と出口の扉は同時に開かないインターロック構造になっています。
 

エアシャワーの仕組み

エアシャワーは天井部と壁側から清浄な風を放出し、作業員の衣服に付着したホコリを除去します。そしてホコリはひざ下の位置にある排気口へ流れます。内部にはフィルターが内蔵されており、ホコリを絡め取り再び清浄な空気へ戻します。フィルターで濾した清浄な空気は再びエアシャワーでホコリを取るサイクルをして、エアシャワーはホコリの侵入を防ぐとされています。



 コラム  

エアシャワーの除塵率?

しかしこのエアシャワー、実は狙った通りの異物持ち込み防止効果が得られていないという実態があります。
 

【実態1】静電気で付着したホコリが取れない

静電気を帯びたホコリが衣服と引き合い吸着すると、強い風を吹き付けてもホコリは十分にとれないのです。ホコリがとれたと思っても、実はエアーの陰に移動しただけ、あるいは一旦取れたホコリが再付着してしまいます。さらに風が衣服にぶつかることにより新たな静電気を起こし、ホコリをさらに強く引きつけてしまいます。
 



 
 

【実態2】クリーンルームにホコリが一部漏れ出てしまう

さらに風で飛ばしたホコリはドアの開閉によってクリーンルーム内にも漏れ出し、清浄な空間を汚してしまいます。処理中のエアシャワールーム内部では乱流が発生し、それにホコリが乗って乱舞している状態です。処理後にドアを開けると、回収しきれなかったホコリがクリーンルームへと流入して清浄な空間を汚してしまいます。
 


 

【実態3】ひざ下・靴底がきれいにならない になります。 

では、体の中で一番、汚れやすいのはどこでしょう?答えは床に近く、床から舞い上がったホコリなどが付きやすいひざ下、そして靴底です。しかし、エアシャワーの多くはひざ下の位置に排気口があります。つまりひざ下はエアブローの対象外になっています。これでは、上半身のホコリを吹き飛ばしてきれいにしても、ホコリが集まったひざ下や靴底はクリーニングできていません。
 


 
 
毎日、長蛇の列に並び、2重扉の開閉を待って利用しているエアシャワーですが、全身きれいになって「いざ入室」のはずでしたが、実は完全にきれいになっていなかったのです。エアシャワーから踏み出すその一歩が、清浄であるべきクリーンルームに汚れを運んでしまっているのです。
 そこでTRINCは原点に戻って、人体の除塵はどうあるべきかという観点から考察し直しました。その結論が、「ドアレス環境浄化 イオンエアシャワーキット」です。



 
TRINCの静電気除去技術を使ってホコリ払いをすることで、今まで除去できなかった異物を取り除くことが可能になりました。そのため、TRINCイオンエアシャワーキットは92%(実測値)※と驚異的な異物除去性能を誇ります。
くわしくはこちらをご覧ください。

※所定のホコリサンプル、測定条件での社内評価で得られたデータであり、保証値ではありません。
 
エアシャワーの問題点と解決事例
作業者の付着異物が90%以上除去され
持ち込み異物が激減
 

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この記事を書いたのは
私たちTRINCは、異物・静電気対策の専業メーカーです。異物×静電気問題から解放された理想的なものづくり環境を構築するための独自技術で、現場で日々問題解決に取り組む方々を全力で支援します。 企業概要ページはこちら
 
監修
経歴
高柳 順
名古屋大学大学院工学研究科量子工学専攻卒(工学博士)。専門は量子工学・応用物理学。名古屋産業科学研究所研究員やアイシン精機(現アイシン)を経て、株式会社TRINC(トリンク)現社長。
   

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